私と手話と近コンと

みなさんこんにちは!
今年度で近コンを卒業します、京都女子大学4年のなーみです!
とうとうこのコラムを書く日が来てしまいましたね~
あっという間の大学4年間でした。とくに最後の1年は不測のコロナ禍…。みなさんも思うような生活が送れなかったことと思います。
そんななか、自分を見つめ返す時間が増え、近コンでの思い出に浸ることもしばしば。笑
少しの間、とりとめのない思い出話にお付き合いくださいませ。

振り返ると、私と手話の出会いは高校1年生の夏でした。友人と参加したスポーツ大会で”偶然”手話通訳を目にし、気づくと地元の手話教室に通い始めていたんです。
ここまでは何となくありがち(?)な話ですが、ここから近コンとの出会いも”偶然”の連続!
それは京都へ引っ越してきてすぐのことです。漠然と「手話続けたいなぁ」と見学へ行った地域の手話サークルで、”偶然”大学の先生と出会い、”偶然”同じ大学に聴覚障害をもつ先輩がいることを知り、”偶然”その先輩は近コン会員であり、”偶然”近コン企画が京都女子大学で行われ、”偶然”参加したのが、2017年5月の「体を動かす企画」でした。(もはや必然だったのかも?笑)

初めて手話に囲まれた日の衝撃は、今でも忘れられません。もうまわりが何を話しているかなんてわっかんないの。笑
でも、笑い声や手をたたく音、ボールをつく音、シューズの音など、聞こえる音はどれも新鮮に感じられ、みんなの手話がキラキラして私の目に映りました。自己紹介程度の手話しか分からない私でしたが、先輩方やみんなが気にかけてくれて、話しかけてくれて、仲間にいれてくれて…。とっても温かく迎え入れてくれたことを覚えています。

この出会いから始まり、(聴覚障害を持っていないのにも関わらず、)近コンや全コン一色の4年間になりました。企画があれば端から参加し、何よりも最優先に集いや総会へ参加してきたくらい。笑
もちろん楽しいことばかりではなく、悩んだり落ち込んだり、悔しい経験もしました。
正直、準会員という立場は難しかったぁ…。
入会当初は気にも留めていなかった権利の差が、1年2年と過ごすうちにどんどん気になり始めるんです。「どうして議決権がないんだろう」とか「集いの実行委員に立候補したいなぁ」とか。


2018年度の会員の集いでは、近コンメンバーで円になって座り、準会員について話し合ったんですよね(…めちゃめちゃ怖かったです!)。ろう学生の団体において”マイノリティ”である私たち(準会員)のことを、真剣に考えてもらうのは嬉しい反面、準会員から権利を主張することにはやはり抵抗がありました。「ろう学生のための団体に、私の居場所はないんだ」そんなことを考えていた時期もありました。ですが、周りには本音で向き合える仲間がいたのです。きっと厳しい意見は伝えづらかったと思います。私も不安でいっぱいでした。それでも遠慮することはなく、それぞれに意見し合い、思いや考え方を共有することができました。学年や性別を超えて様々な価値観に触れられる、こういった所が近コンの魅力の1つであり、素敵な仲間と出会えたおかげで自分の居場所を見つけられ、卒業まで会員を続けることができたと思います。みんなありがとう!!

その他にも、毎月の企画や近コンカフェ、企画チームなどなど、それぞれに役割をもらって活動した時間は、一生の宝物です。心残りがないわけではないけれど、たくさんの思い出ができました。様々なことを吸収し、がむしゃらに手話を覚え、大きく成長させてもらえたと思います。

先にも書いたように、”偶然”からすべてが始まりました。これらの”偶然”が一つでも欠けていれば、今日までの出会いはまた違ったものになっていたでしょう。もっと言えば、手話や近コンと関わることのない人生を送っていたかもしれません。本当に不思議なものです。笑
最後に、私から伝えられることがあるとすれば、「偶然の巡り合わせを大切にしてほしい」ということです。良くも悪くも、出会いには意味があるはずです。その出会い一つをとっても、様々な出来事が重なり合うことによって成り立っていると考えています。仏教でいう「縁起(えんぎ)」の教えですね。改めて、自分を取り巻く環境全てに感謝し、繋がりの中に生かされていることを忘れないようにしたいものです。

さて、そろそろお別れの時間みたい。なんだか散漫な文章になってしまいましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。このコラムから何かに気づき、自分の中で大事にしたいこと、得られるものが見つかれば嬉しいです。

まだまだみんなと一緒にいたいな。
でも、一足先に次のステージへ進みます。
もっともっと手話上手くなるから待っててね!
今後どのような団体に発展していくのか楽しみです。
本当にお世話になりました。
ずっと応援しています。近コンだいすき

企画写真

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