『僕なりの最後の締め』

あぁ、終わった。僕の学生生活が。

振り返れば、16年間、学生生活だった。16年間といえども、僕にとって、ちょうど良い長さだった。そして、学生最後に「近畿ろう学生懇談会(以下:近コン)」に所属できてよかった。おかげで、少しは胸をはって社会に出ることができる。そんな気がした。
 そういえば近コンとの出会いは、大学の先輩から、「第35回全国ろう学生の集い in 栃木(以下:夏の集い)」の紹介だった。そう、「近コン」よりも「夏の集い」を先に知ったのだ。
夏の集いは、たくさんの衝撃をもたらした。音がない、手話のジョーク、手話の美しさ、コーダとの出会い、デフスポーツの存在。どれも知らないことばかりだった。1つ1つの衝撃が大きく、がむしゃらに吸収していた。そして、僕はこの世界に浸ってみたいと感じ、二回生から近コンに入ると決めた。
そこから僕にとっての近コンが始まった。
3年間いろんな企画に参加し、スタッフをし、そしていろんな人と出会った。

好きな企画といえば、近コン名物の「本音を語る場」である。本音を語ることは簡単なようで難しい。普段の会話でもなかなかしない。しかし、この企画はみんなが率直な意見を述べてくれる。会話の話題はいつもありきたりかもしれないが、たまにはこんな時間もよいなと思う。意外と新しい発見があるし、自分を見つめなおすきっかけにもなる。また、不思議なことに近コン会員同士をより結束してくれる企画でもあると思う。本音を語ることで、近コン団体としての在り方や、近コン団体を利用してどのようにしていきたいかを話すきっかけにもなる。すると一人一人が近コンについて考えるようになり、より結束力が強くなったのではと思う。また、近コンで出会った人はたくさん楽しませてもらった。お酒なら、いろんな人とサシで飲んだり、企画後の飲み会があったり。ドライブなら、和歌山や摩耶山など。スポーツならフットサルや野球にバスケ。旅行なら東京や福岡など。あぁ、たくさん青春した。今も、そしてこれからも。お誘い待っていますね。すぐに飛んでいきますからね。

そんなことがありながら、近コンはとても楽しかった。
近コンは僕にさまざまなきっかけをくれた場所だった。ろう者の強み・弱みとは、僕の長所・短所とは、団体行動とはなどと1つ1つ、考えさせてくれる機会をいただいた。これがあったからこそ、今の僕があるのだと信じている。ありがとう近コン。

近畿支部4回生 もりちゃんより

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