『勉強と青春』

 扉を開けると、ある一人の男が。
彼はこちらを見ると、笑顔でこう話しかけてきた。

「明石くん、かな?支部長から聞いています。よろしくお願いします。」

緊張しながら部屋に入って、待っていると、次々と見知らぬ顔がやってくる。
こんなにろうの大学生がいるのか!

「ただいまより支部臨時総会を始めます。」

その一声がかけられると、周りの人がみな真剣な表情で何やら紙と向き合い、
手を挙げ、次々と発言し始めている。すでに会員だった私も、意見を求められることに。

「新しい形になることを示すためにも、モットーは変えたほうが良いと思います。」

これでいいのか?と当惑しながらもひとまずは意見が言えた…!

 それから1年後、まさか自分が、あの時扉を開けて話しかけてきてくれた人と同じ立場になり、新会員に「〇〇、かな?よろしくね」なんて言っているとは。

話を戻して、私の近コン初参加は、総会である。それ以来、怒涛のように企画に参加し、
企画担当を3つも務めた。手話でワイワイとお話をし、
準備や企画を先輩や同期とともに進めていく楽しさを感じ、
「近コンってええな」と思えた1年間であった。

 「一生勉強、一生青春」
 私が子どもの頃から好きな相田みつをさんの言葉である。
この言葉の意味を、私は近コンを通して強く感じた。
近コンで出会った人たちの姿をみつめ、
「こういう方法があるのか!」「こうしたほうがええな」と学んだ。
また、耳がきこえないことについての考えや立場が異なる人と出会い、視野が広がった。

そして、一つの仲間集団の中で、目標を共有し、協力し合い、時に議論を戦わせ、
「やりたいことを形にする」「やるべきことをやる」という青春のおもしろさを知った。

学校を卒業したから勉強は終わり、ではない。

学校を卒業したから青春はもうない、ではない。

 近コンには、勉強、青春がいっぱいつまっている。
 大学のサークルや教育実習とはまた違って、
手話でわかりあえる、ありのままの自分を見てもらえる、
そういう場所がきっと自分には必要だったのであろう。
近コンがあったから、自分を見つめ直すことができたし、
自分の知らない能力に気づくこともできた。

それは、スキル的な部分もだけど、精神的な部分で。

ありがとう、近コン。

近コンで得た知識、経験、仲間、スキルは
これからもきっと自分の自信の源になっていくでしょう。
近コンの益々のご活躍と成功を心より祈っています。

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